サクラ姫 毒親育ちの胸の内

思いを吐露することで心を癒すことを目的としたエッセイブログ。

<動物の虐待に関する記述です。特に苦手な方はお控えください>

昔うちでは、真っ黒で甲斐犬みたいな雑種の犬の女の子を飼っていました。はっきり記憶していませんが、小学校高学年の頃亡くなりました。

 

散歩は父の仕事で、学校から帰るとよくついて行きました。

 

この子の記憶は長い間意識の奥底に沈めて見ないふりをしてきた気がします。大人になってから、ペットを家族のように大切に扱う世間一般の人達を見るにつけ、経験したことのギャップに苦しみました。

 

私が見ていた光景の意味は何だったのだろう?

 

「体を洗う」と言って犬を抱えて川に投げ込み、必死で這い上がってきた犬をまた投げることを繰り返す。またある時は通りの少ない道路に置き去りにして、捨てるフリをして車を発進させて、必死で追いすがる犬を見ていました。バックミラーに写る顔はニヤニヤと笑っていた。

 

父が犬に優しかったのを見たことがありません。
棒で打ったりはしません。何か、もっと、違うやり方でした。

 

当時は分からなかったけど、虐めて楽しんでいたんですね。

 

今も目に焼きついている光景があります。この日の出来事が、今に至るまでのあの子に関する悲しみを決定づけたと思います。

 

ある日散歩の途中で下痢を繰り返すことに腹を立て、いきなりリードを振り回すと、首が引っ張られて体が宙に浮き、犬は甲高い悲鳴を上げ水平に半円を描いて地面に叩きつけられて転がり、逃げて行きました。一瞬でした。
中型犬が子供の目線ほどに浮いたのです。恐怖しかありません。
追いかけようと訴えたのを覚えています。父は「勝手に帰るだろ」とそっけなかった。

 

絶対に居なくなってしまうと思ったのに、なんと自宅へ帰ると庭の片隅の犬小屋の中で震えていたのです。

 

なぜこれほどひどい目に遭っても帰ってきたのだろうか?
逃げなかったことにさらにショックを受けました。

 

長年記憶に苦しんでいます。ですがはっきり酷い事だったと認識出来たのは去年です。思い出すとそれまで出なかった涙が溢れます。特に調子の悪い時はそうです。

 

なぜ助けてあげられなかったのだろう。
なぜもっと愛情を注いであげられなかったのだろう。
なんて可哀想なことをしたのだろう。

 

苦しんだのは20数年プラス8カ月。

 

そろそろ思い出しても涙を流さないことを自分に許してあげたい。
落ち込まないことを許可してあげたい。
ですが人の心は理屈では動きません。

 

将来自然に心が解放されたとき、あの子のことをどう感じられるのかな?と思っています。

f:id:sakura-candy:20190626212722p:plain